消せない白線
いま君は
一本の白線の延長線上を
がむしゃらに突っ走ってる
スコアボードには書かれない
実社会という延長戦で
がむしゃらに
がむしゃらに
突っ走ってる
あの夏の炎天下
歯を食いしばって
白球を追いかけてた誇りと
友との友情を胸に
がむしゃらに
がむしゃらに
突っ走ってる
今はもう
手を通してもらえない
押し入れの奧に
閉まってあるグローブ
それでもあの頃
高校野球のグランドに引かれた
一本の白線は
今も君の心のグランドで
真っ直ぐに
真っ白に伸びている
グランドに引かれた
白線はもうとっくに
消えてしまっているが
君の心の中に引かれている白線は
一生消えることはない
どこまでも
どこまでも
あの飛行機雲のように
どこまでも真っ直ぐに
天に向かって
伸びていく
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