心の声

答えも
正解も
何にもなくて
誰にも
何にも
言われない
芸術の世界で
唯一リスペクトされる行為は
本気であること

適当とか
いい加減とか
自分へのいい訳とか
そんな張りぼてで自分を囲っても
何とかできてしまう
芸術の世界で

芸術の神様に
唯一許される行為は
本気であること

でも人間だから
怠けたりすることもあって
そこが人間らしいといえばらしいけれど

そうやって
今ある時間は
自分に与えられた
当然の権利のように
傲慢になったり
おごっていたりすると
いきなりとんでもない問題が
大波のように襲いかかってきて

気がついたら
もの創りへの
情熱も
集中力も
気力もなえた
玉手箱を開けた後の
浦島太郎になっている

誰かと比べても意味がなくて
芸術の世界で
唯一聞くべきは
自分の心の声で

この声に
真摯に
素直に
謙虚に
心を傾けることができたなら
後はもう
何にも怖くない

未練も
執着も
悔いも
乗り越えて
心のおりもなくなって

なんと
気持ちのいい
生なんだろう

 

 

 

 

矢沢永吉

矢沢永吉の駅に張ってある
アクリルケース入りのタオルが
多数盗難に合っているという
ニュースが流れていた

このニュースを見て
みなさんはどう感じたでしょうか?

矢沢永吉のファンであれ
そうでない人であれ
さほど違和感なく
この事実を受け入れたのではないでしょうか

えっ、かわいそうと思うより
当たり前だろうと
醒めた感じが脳裏を横切ったと思います

ではなぜ
そんな思いが脳裏を横切ったのでしょうか
それは盗まれて当り前の物を
公共の場に餌として放置しているからです

ジャングルの中で
物事を深く考えようとしない
ゴリラ達の前にバナナを置いているようなもので
喰うなという方が間違えで
置く方が間違っているのです

しかも悪意に満ちながら
バナナをそおっと置く方は
脳タリンのゴリラ達は
ヨダレを垂らしながら
バナナを我慢しきれずに
むしゃぼり喰うだろうと
あらかじめ分かっていて
ゴリラ達の目の前に
バナナを置くんだから
タチの悪い確信犯であります

この企画を考えた制作者も
最終的にゴーサインを出した
最終決定者の矢沢永吉本人も
盗難に合いそれを大々的に報道してもらい
その費用対効果を考えた結果のタオル張り企画であり

一枚も盗難されるなんて考えてなかったなどと
考える方が制作者や
アーティストとして失格であり
もしも純粋に盗難など考えてないのであれば
タオルなどと中途半端なことをぜすに
純金製のタオルを何十枚も
駅に張ればいいのです
そっちの方がよっぽど矢沢永吉らしいでしょう
そんな覚悟もないまま無責任に
犯罪の餌をばらまいただけです

ですから今回の件は
純粋な広告ではないのです

犯罪行為を報道する
現象を生み出そうとしたもので
その報道が過熱すればするほど
商品の知名度も上がると思った
二段階の考えであり
アーティストとの表現とは到底言えぬ
ゲスな表現方法で
ペテン師や詐欺師達が演じた
哀れなドサ芝居でしかなかったのです

みなさんよく考えて下さい
商品が盗まれて
それが報道されることを想定しての
表現方法をするアーティストが
一流のアーティストと言えるでしょうか

アーティストの表現方法として
そんな浅知恵しか浮かばない
負のエネルギーに満ち満ちた
邪心まみれのアーティストが
一流と言えるでしょうか

一人のアーティストとして
矢沢永吉はタオルを公共の場に張った結果
普通に盗難されることは分かっていたと思います
しかしその後の想像力が欠落していたのでしょう

犯罪を助長する行為を自ら作っておいて
それが社会に及ぼす影響など
考えなかったのでしょう
正に想像力の欠落です
アーティストとしては致命的です

犯罪心理学で
「ガラスの割れた街」の論理というものがあります
ガラスの割れている街の
犯罪発生率はガラスが割れていない街の
犯罪発生率よりも高いというものです

もしもポスターを盗んでいる現場を見た子供達が
そうかぁ
人の物って勝手に盗んでもいいんだと思ってしまったなら
この共同体はどんな社会になってしまうでしょう
現にこれだけタオルが盗まれているのです
そう思った子供達は
確実に多いと思います
人間の社会は
弱肉強食のジャングルではありません
秩序とルールで形成されています

表現者として多少の想像力があるのであれば
子供達に及ぼす影響力がどれぐらいあるのか
考えることができると思いますし
自分だけよければいいと言うような
餓鬼のような
自分勝手な表現方法をするんじゃなく

盗難という現象を自ら作り出し
犯罪の餌をばらまいたことが
子供達にどんな影響を与えるのかを考えることが
大きな社会に対しての
最低限の責任や礼節ではないでしょうか

社会の輪の中で
表現させてもらっているんだから
生かしてもらっているんだから

本物のアーティストなら
犯罪を助長する現象を自ら作り出し
それが望み通り報道されたと
影でしめしめと
ほくそ笑んで
喜んでいるのではなく

作品の中身で
正々堂々と
胸を張って
世の中に対し
表現すべきだと思います

たかが
一枚のタオルだと思い
馬鹿にしていると
そのしっぺ返しは
大きなものとなって
その犯罪の種を生み出した
アーティスト本人に返ってくるでしょう
因果のブーメランとなって