7.31 一人の男の最後の執念

彼は第一声を岡山の田んぼの前で発した
民主党・小沢一郎党首

今回の戦いの敗北の要因は
安倍首相が小泉さんに教えてもらったという
見事なまでの鈍感力や
大臣の失言や
年金のパンドラなど数え上げれば多々あるが
戦いは相手の自滅だけでは
地滑り的な大躍進はできない
一人の男の執念が日本を揺り動かした

「過半数を取れなければ政治家を辞める。」
この腹で世間の風向きを一気に変えた

小沢は本気であると

安倍首相が退陣しないと決まった今
終わりの始まりがカウントダウンされ
一人の男の魂が日本を変えようとしている

人間の心は理屈なんかじゃ動かない
政治の世界も
芸術やエンターティメントの世界も
そこにその人の魂を見たとき
他人の心は動き出す

「自民党をぶっ壊す。」
小泉さんのその魂に
人々の魂は共感した

小沢氏のパフォーマンスは
決してハデではないが
一番大切な候補者選びを怠らなかった

しかも圧巻だったのは
自民党参議員会長・青木氏のお膝元
保守王国島根の影山氏を破った
国民新党の亀井亜紀子氏の出馬要請は
実父の国民新党の亀井氏ではなく
民主党の小沢党首が説得したと
当確が出た直後に亀井氏本人が
テレビで語っていた
恐るべし小沢氏の戦略である
一事が万事このように候補者を
選んでいったのだろう

全てにおいて取りこぼしがないようにと
全精神力を傾けて戦略を熟考した
小沢氏の閃きと集中力と最後の執念に
鳥肌が立つ思いをした

一人の人間が本当に本気になれば
どんなことだってできる

彼はそれを無言のまま
実行したように思えた

そして次に本気になるのは
君だ

 

 

 


7・30 ブレない芯

小泉前首相は「郵政民営化、是か非か。」の
ただ一点の信念だけを掲げて
猛嵐の逆風にさらされながらも
崖の上から
桶狭間の谷底で陣を張る
今川目掛けて
馬に乗り中央突破で
切り込んでいった

安倍首相は「自分を選ぶか、小沢党首を選ぶか。」を公言して戦った
庶民と政治家の違いは
庶民なら自分の発言したことを
戦いに負けたその日に撤回してもただの庶民で
飲んで酔っぱらってくだを巻いて
忘れてしまえばいいが

政治家の政治家たる
唯一の存在価値は
自分の魂から発した信念だけは
どんなことがあっても
ブレないという信念である

その信念があるからこそ
庶民から尊敬される存在になるし
法律を立案しても
この政治家なら任せても間違いないと思えし
隣の敵国からの防衛や
日々の生活の安全も守られるだろうと感じられる

それがトップの権力を行使し
自分の未練に追いすがり
自分の進退を都合良くねじ曲げてしまったなら
政治家としての
存在価値も所属性もなくなり
全てがいい加減な世の中になってしまう

記者会見などで見ていても
いつも微妙に瞳孔が動いている政治家だから
芯がブレるとは感じてはいたが
ここまでブレるとは

戦いだから
その時の時流の大きなうねりの中で
自分が思い描いていない結果の方向に
動いていくこともある

しかしそれはあくまでも結果である
庶民は結果や現世利益で生きている
多くの政治家もそうであろう
しかしトップリーダー自ら「美しい日本」という
理想的な概念を一番に掲げているのであれば
結果以前に自分の理念に従って
次の時が来るまで
自分の力を蓄えるのも
人生には必要である

ここで一度身を引くことによって
もう一度安倍に任せてみようと言う
声が挙がってくるやもしれないのに
彼の人生にはまだ再チャレンジできる
時間的余裕が残されているのに
もう一回りも二回りも
大きくなってリベンジできる
チャンスがあるのに
人間の醜い未練に喰い潰されて
自らの政治生命を
絶ってしまったようなものである

もはや戦国の世は
夢のまた夢と過ぎ去り
首までは取られない
世の中なのに・・・・・

諸外国と日本との違いは
潔しを何よりの美徳として感じる
国民性であり
赤穂の義士たちの物語が
江戸時代から脈々と語り継がれるのは
その美談の中にこそ
日本人としての
アイデンテティーを強く感じるからである

腹を切るタイミングを逃した武士は
庶民に陰口をたたかれながら
見下されながら生きていく
そんな惨めな生き恥は
武士にとっては一番の屈辱である

何千年も輝き続けるためにある
芸術の世界の夢は
もっと厳しい

夢を掴むために魂があり
夢や欲望を掴むため
自分の魂を裏切ってしまったら

例えそれが
他人には分からなくても
自分で自分の魂を
一瞬でも裏切ってしまったなら

その夢のようなカタチからは
なんの感動も輝きも
生まないであろう

そして一度でも
自分を裏切った魂には
よからぬものがそこに付け込んでくる

理念や理想を
掲げる人間が
一番試される時は
最悪の時の分岐点に立った時である
夢や魂が先であって
結果は後である

その信念さえあれば
自ずと
道が見えてくる

 

 

 

 


7.30 100

初めに言葉ありき
言葉は神と共にありき
言葉は神であった

新約聖書・第一章一節
ヨハネによる福音書は
この言葉から始まる・・・・・・

政も言葉ありきである
政を司る人々は軍人ではない
故に言葉こそ
その政治家の思想そのものである

人間が会話をする時
その人間が思ったこと以外は
言葉になって出てこない
とっさに出た言葉ほど
本人の深層心理にあった思想であって
本人が思ってもない言葉は
一切発言されない

最近は閣僚の失言がとやかく言われているが
それ以前の発言を聴いてしまった
麻生太郎氏が講演で
「アルツハイマーの人でもわかる。」
という例えを出して発言していた
次の日、本人は
「不適切だと言われたので、撤回します。」と
口をとんがらせて記者会見をしていたが
謝罪すると言うより
それ以前の一人の人間の心を問う問題である

一国の国の代表者になりたいと切望している
この大人はいったいどんな人生を
歩んで来たのだろうと考えてしまう

本人は病気ではないだろう
たぶん家族にも重度の病気を患った人がいないのであろう
だからこんな発言をできるのだろう
そして謝罪なんかしたくないと思ってる心で
謝罪もできるのだろう

政とはどれだげ民の痛みが分かるかである
例え本人や家族に病気の方がいなくても
人間は想像力という素晴らしい贈り物を授かっている
麻生氏は漫画が好きらしいので
想像力という心の一番大切な部分を膨らますことなく
しおれさせてしまったのかもしれないが
それが一個人ならどうでもいいが
一国の国を代表したいと思う人間が
こういう思想を抱いていると思うと
この国の方向性をどう創造しているのか
この国の未来が不安になってしまう

日本では一日に
約100人の人々が
自ら命を絶っている・・・・・・

これは先進国では突出している事実である
その中で重度の病を苦にして
自ら命を絶った人の割合は常に上位である

麻生氏は政治家以前の
一人の人間として
この事実がどういうことか
しっかりと考えるべきである

心あるならば・・・・・・

          義明