リドリー論と【ワールド オブ ライズ】
「あなたが生まれた年に
公開された映画はなんですか?。」
私はよく
映画好きの人に
この質問をさせてもらいます
私は
キング牧師が暗殺され
ロバート・ケネディが暗殺された
1968年に生まれました
そしてこの年に
公開された映画の代表作は
【2001年宇宙の旅】です
この翌年
アポロ11号が月面に到着しました
【2001スペース・オッデセイ】は
映画界全体から見ても特別な作品です
なぜ特別なのかをお話しすると
もの凄く長くなってしまうので
ここでは省きますが
あの作品はスペシャルな作品です
SF映画の中で
後のSF映画の流れを大きく変えた
4本の名作があります
1968年 2001年宇宙の旅
1977年 スター・ウォーズ/エピソード4 NEW HOPE
1978年 エイリアン
1982年 ブレードランナー
(公開年は現地の年)
この中でリドリー(リドリー・スコット監督)の作品が
2本も入っていますが
これは決して偶然ではありません
SF映画とは
宇宙船から
コップの一個に至るまで
全ての世界観を創っていかなければ
成立しない厳しい世界です
リドリーはそれだけ
映画の中の世界観を創ることに対して
強いこだわりを持つ優れた監督であり
光と影を大切にする映像作家です
そして
イヨッ!!!
まってました!!!
大統領!!!
と大声で叫びたいぐらいに
嬉しかったのは
やっと
やっと(涙)
喉から手がでてきて
シェイクハンドしたいぐらいに
心待ちにしていた
リドリーの新作SF映画の企画が
GOしたことです
オルダス・ハクスリー原作の
名作SF【すばらしき新世界】の映画化です
【ロビンフット】とか
【モノポリー】とか
どうでもいいよぅな
リドリーじゃなくても
いいだろうと思うような
企画も同時に進行しているので
後はタイミングだけの問題で
どの作品がタイミングよく
撮影にGOサインがでるかは分かりませんが
どうかリドリーの気力が充実している内に
もう一本SF映画を撮ってもらいたいと
切望しているのは
私だけではないと思います
そして個人的にはこれも以前から噂があった
【エイリアン】の前哨戦の映画を
撮ってもらいたいです
【エイリアン】で
惑星に着いて、ノストロモ号船長以下の乗組員が
エイリアンを探索にいった時に
内臓の内側から破裂して
化石化した巨大エイリアンの謎を
リドリーが監督するという
企画があったのですが
いつの間にか
立ち消え安全装置が作動したらしく
噂も聞こえなくなってしまいました
まぁ〜〜
ハリウッドではよくある話しですが
哀しい・・・・(ホロ)
私は20代のデザイナーだった頃
【ブレードランナー】の
プロダクション・デザイン(美術)をやった
シド・ミード氏と
仕事をさせてもらっていた時期があります
日本の有名な会社の製品のデザインを
シド・ミード氏にしてもらっていたのですが
リアルタイムで送られてくる
シドのデザインのファックスを見るたびに
【ブレードランナー】のあの世界観に入っていけて
ヴァンゲリスの音楽も聴こえてきそうで
あの時期シドと
一緒に仕事をさせてもらった体験は
自分の後の人生にとって
宝のような
何物にも代え難い貴重な体験になっています
そして東京の白金には巨大な吹き抜けがある
【ギーガーBAR】がありました
あのBARはその名の通り
【エイリアン】のクリチャーや
世界観の生みの親
H・R・ギーガーがコンセプト・デザインをしたBARで
ギーガーの画集【ネクロノミコン】の
世界観そのままの伝説のBARでした
【ワールド オブ ライズ】は
観終わった瞬間に
ストーリーを
忘れてしまったような作品でした
【ブラックレイン】の時のように
異文化の中に一人放り込まれた
主人公の葛藤を描いているのですが
アクションの見せ場も前半だけで
後半はただただ
タラダラと見せ場もなく
過ぎ去っていった作品でした
意識はもうすでに
リドリーの新作SF映画に
飛んでいるので
どんな映画を撮っても
いいのですが
アンドロイドが
電気羊の
夢を見るかの如く・・・・・
|